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原告準備書面(5)

「リードU」 「堂々人生」 転換契約比例表
転換契約比例表


平成23年(ワ)第○○号 損害賠償請求事件
原 告  金 丸  良 孝
被 告  第一生命保険株式会社

        準備書面(原告第5)

                 平成24年7月26日

宮崎地方裁判所 民事○部○係 御中
                原告訴訟代理人
                 弁護士 ○○

第1 本件転換契約当時における事実経過
 1 平成12年2月2日(申込書等の偽造)
 (1)被告宮崎支社に所属する○○(以下、「○○」という)が、原告に関する、「申込書」(甲4号証)、「被保険者の妻・子に関する告知書」(甲5号証)、「保険証券再発行請求書」(甲6号証)の各書類を偽造した。

「保険証券再発行請求書」(甲6号証)の偽造が必要とされたのは、次のとおりと思われる。つまり、転換契約は被転換契約(旧契約)を解約することを含むもので、本来、旧契約の保険証券を回収しなければならない。

しかし、無断で転換を行おうとしている○○としては、そのことを原告に話すことができない。そこで、勝手に保険証券を紛失したことにして転換契約手続きにおいて保険証券に代えて「保険証券再発行請求書」を添付したものである。

    原告の署名については、それまでの関係書類中にあったと思われる原告の筆跡をまね、押印については、「金丸」の印鑑を購入してそれを用いて偽造した。

    ○○が、これらの書類を偽造した理由は、原告の生命保険契約を原告に無断で転換しようと考えたためである。すなわち、これらの書類が偽造であることが、転換契約が原告に無断でなされたことの決定的な証拠である。

 (2)原告の妻が、平成21年6月22日に解約した「堂々人生・らぶ」が、解約後整理中に見つかった直近の契約と記憶していた「リードU」設計書内容と異なるため不審に思い、平成21年6月26日に被告コールセンターに調査依頼した。

また、その後、○○や被告宮崎支社社員等と電話や面談等していたが、上記各書類は、そうした中で、原告からの送付依頼(甲2号証)に基づき、平成21年8月25日に、被告から原告に送付されたものである(甲3号証)。

 (3)原告は、その頃、被告から送付された各書類を見て、各書類中の「金丸良孝」の署名の筆跡が自分のものでないことがわかり、被告の誰かが署名を偽造したと主張したが、被告は、一貫して、署名は原告のものであると主張してきた。平成21年9月11日・支社の回答

 (4)ところが、今回、原告が本件裁判を提訴したところ、被告は、それまでの主張を一変し、「金丸良孝」の署名の筆跡が原告のものではないことを認めた。

ところが、上記各書類中の署名、押印は、原告の承諾ないし推定的承諾のもとに、○○が代行したと主張し、偽造についてはあくまで否定している。

    すなわち、被告は、上記申込書等については、一旦、原告の署名押印のあるものを作成してもらって受領したが、押印されていた印影は周囲が半分欠けていて、書類として通用せず、書類の取り直しが必要になったところ、他方で、「社医診査の決定」がなされ、「社医診査」は、被告社医が福岡から定められた日程で宮崎支社まで来るため、時間的余裕がないことから、○○がこれらの書類の署名、押印を代行したと主張している。

    もし、これが事実であるなら、提訴以前の交渉過程の時点からそのように主張すればよいことであって、署名の筆跡は原告のものであるとあくまで主張していたことと矛盾し、この点だけからしても、信用するに足りない。

 (5)また、被告の上記主張が事実に反することは、端的に次の点からも指摘できる。

つまり、もし、欠けた印鑑では書類として不備であったというのであれば、被告の主張では、当時原告から取り付けた原告自署による申込書等の書類が存在していたというのであるから、その書類にさらに欠けていない印鑑の押印を追加する(その結果押印は二つ存することになる)ことにすればよいし、改めて、わざわざ原告の筆跡に似せた署名も作出しなくて済む。実際に承諾書(甲8号証)では二個の押印がなされ、そのように処理されている。

このことからも、一旦は、原告自身が署名押印した申込書等が存在したという被告の主張は虚偽であることが明らかである。

    また、もし、被告の主張が事実であれば、代筆、代印の前に、あるいは事後にその旨を原告に告げるべきである。また、少なくとも、原告自署による申込書等を原告の契約申込意思を示す極めて重要な書類として保管していてしかるべきである。

しかし、そのようなことがなされていないのは被告が認めるところであり、結局被告主張事実は、申込書等(甲4号証~甲6号証)の偽造を否定するために、被告ないし○○が事実に反して作り上げたものである。

 (6)さらに、被告の主張では、「申込受理申請をしたところ、被告本社は、本件保険契約の引受の際に必要な医的情報の収集方法(保険診査)として社医診査の決定を出した」「申込書を提出(入力)があって社医診査を受ける被告事務手続きになっていた」とする。

しかし、これも、一旦、原告自身が署名押印した申込書等が存在し、その上で代筆代印による申込書を作成する必要性が生じたという作り話を信用させるための虚偽の説明である。

    通常、申込受理申請書は、それ自体に申込者の申込意思を示す申込者自署欄を伴う。
また、申込受理申請書を提出した結果、本社の判断により社医診査扱いとなった場合、診査予約は申込書提出に先行して行われる。

保険会社の保険責任の開始要件は、①申込書、②告知ないし検診、③第1回保険料領収の3つであることから、どの生命保険会社においても、申込書の提出は、告知ないし検診の実施まで、もしくは同時でよい。

被告は、「申込書提出が社医診査予約の条件である」というルールがあるかのように主張するが、そのようなルールはどこの保険会社にも存在しない。


 2 平成12年2月2日の申込書等偽造の前後

(1)○○は、このように、申込書等の書類を偽造しながら、その前後頃、「保険料免除特約という特約が新しくできましたから、今の契約にこの特約を付けませんか」と原告及び原告の妻に話した。

    本来、転換契約は新たな生命保険契約の締結であるから、その旨及び転換契約において必要とされる一定内容(これについては原告第2準備書面で述べた)を説明したうえで、申込書等を書かせるべきであるが、

○○は、転換契約であることは秘して話さず、そのことに気付かれないように、申込書等については上記のとおり、偽造した。

 (2)提訴前交渉時の平成21年7月1日に、原告の妻が○○に対し、事実は、上記(1)のとおりであることを話すと、○○は、本件転換契約に先立ち、保障設計プラン等の募集資料を原告ないし原告の妻に示して転換契約について説明したと話した。

 (3)原告も原告の妻も、そのような保障設計プランを示された事実はないと記憶しており、保障設計プランも存在していないと考えたが、

もし、そのようなものがあるのなら示したらどうかと告げたところ、○○は、原告の妻に対して「保障設計プランは個人情報保護の関係で作成後一ヶ月以内には処分するので、処分して残っていない」等と説明した。

    しかし、通常は、設計プランは別な機会に流用したり、参考にしたりする場合があることを考慮し、通常は、データとして保存しておくものであり、○○のこの説明内容自体も事実と異なる。

設計プランは、当初から作成されていないため、もともと存在していないというのが真実である。

    その後、聞いた記憶がない保障設計プランの説明を改めて依頼した原告の妻に対し、当時存在した設計プラン
を再現したとして、依頼から約3週間後の平成21年7月21日に持参した(今回、乙16号証、乙17号証として提出されているもの)。

しかし、転換契約の際、実際はこのようなものは存在していなかったし、示されたこともなかった。
  

 3 平成12年2月10日以降
  偽造の申込書が本社で受け付けられたものと思われるが、その後、契約者である原告に保険給付受給履歴があったことから本社より「社医診査扱い」が指示されたものと思われる。
12・・・16・・・通院診断書

初診日・平成9年10月11日
入院日・平成9年10月15日
退院日・平成9年11月1日
月数14日
【支払い金額】 計算基準日・平成9年11月1日
疾入給付金 140,000円

通院 平成9年10月11日~平成10年2月7日
【支払い金額】計算基準日平成10年2月7日
通院給付金 24,000円

通院証明書
平成9年10月11日~平成10年5月30日

(※)堂々人生契約日・平成12年2月2日
さらに、リードU(平成09年07月01日契約)での入院給付金・通院給付の手続きが、
平成02年10月23日以前の住所で、処理されている。



 4 平成12年2月24日
 ○○が原告宅を訪れ、第1回の保険料を集金した。おそ らく、この頃、旧・保険証券を回収したのではないかと思われる。しかし、○○は、上記のとおり、再発行請求書を偽造しているので、ここで回収した旧・保険証券については、破棄した可能性が高い。


 5 平成12年2月25日(告知書の取付と検診書偽造)
 (1)上記のとおり、本件転換契約については、社医診査が必要となった。
社医診査の場合には、本来、原告が被告宮崎支社に赴き、そこで、社医による検診を受け、その結果が検診書用紙に記載される。

   社医診査を経た場合は、1枚の用紙(表裏一体型)で、表が「検診書」(様式は乙4号証と同じ)、裏が「告知書」(様式は甲7号証と同じ)とされる用紙に必要事項を記入する形で書類が作成される。
その際、告知書における受診者の署名以外は、表も、裏も、社医が記入する。

 (2)ところが、本件転換契約にあたっては、実際には、社医検査はなされておらず、○○が原告の自宅に来て、「告知書」(甲7号証)に原告の署名をさせただけと思われる。

    原告は、この時被告宮崎支社に行って、社医診査を受けた記憶がない。

    また、当時のカレンダーに記載していた原告の○○運転記録(後日、書証として提出)からすると、2月
25日は、深夜を徹しての北九州からの○○運転から早朝6時半頃に帰宅しており、徹夜の仕事明けの状態で自ら宮崎支社に赴き午前10時に社医診査を受けるということも考えがたい。
(乙4号証、検診書記載時間は午前10時10分)

    おそらく、○○が事前に原告の在宅予定を確認して訪れ、「告知書」(甲7号証)の署名欄に原告の署名をさせたものと思われる。

 (3)前述した平成21年8月3日の原告から被告に対する関係書類送付願い(甲2号証)に対し、被告はことさら、「検診書」だけを除外し送付しようとしなかった(甲3号証)。

    その点について、原告が「検診書」を何故提出しないか聞いたところ、そもそも「検診書」には受診者の氏名を記載する欄がなく、記載されないため提出しなかったという回答であった。  

しかしながら、「検診書」に原告の署名がなくても、原告に関する検診の結果が記載されている重要書類であるから、「検診書」をあえて送付書類から除外する必要はなく、「検診書」を送付しなかったことの合理的な理由はない。

被告としては、原告に「検診書」を見せたくない事情  があったこと、具体的には、社医診査はなされておらず、この「検診書」も○○もしくは○○と通じる第三者が偽造したもので、これを気付かれたくないために原告に送付しようとしなかったものと思われる。

診断書 800ピクルス・・・診断書編集

3年前に、左眼眼座の腫れの為に焦点があいにくくなり、眼科に2週間入院。
投薬のみで手術なし。
退院後、視力1・5(右)1.0(左)通院・治療もなし。

〈※〉社医診査決定の経緯から判断すると、虚偽の告知に気が付かない筈はない。



(4)実際、裁判になって提出された「検診書」(乙4号証)を見ると、まず、医師の押印がない。

医師の記名も手書き署名ではなく、だれでも押せるゴム印によるものである。

さらに、本人確認欄が「未提示」となっている点も不自然である。

つまり、被告が主張するように仮に原告が宮崎支社で受診したしたとするならば、原告は常に自動車を運転して移動しており、免許証不携帯で車を運転して宮崎支社を訪問することは考え難い。

また、本来、「検診書」(乙4号証)と告知書(甲7号証)とは、前述のように表裏一体型の書類であって、同じ医師が同じ検診の機会に記入するものであるが、「はい」、「いいえ」、あるいは「あり」、「なし」のいずれかに丸印を付けるようにされている部分に記載された丸印の形が、「検診書」(乙4号証)と告知書(甲7号証)とでは明かに異なる。

さらに、それぞれの右下部分にある何らかの識別番号が、告知書(甲7号証)においては、歪むことなく真横に水平に記載されているのに反し、「検診書」(乙4号証)においては、右肩下がりとなっている。

「告知書」は社医検診の場合には、前述のように、検診書と表裏一体型の用紙となるが、社医診査ではない一般の場合は、反対面は白紙で片面だけに文字が印刷された片面型の「告知書」用紙が用いられる。

本件では、社医診査になったのであるから、本来であれば、社医による検診が実施されて、表裏一体型の用紙が用いられるべきところ、実際には、社医による検診はなされなかった。

○○の手元に表裏一体型の用紙がなかったのか、片面型の通常タイプの告知書を○○が原告の自宅に持参して、そこで原告に署名させたものと思われる。

「告知書」(甲7号証)の本来なら「社医・嘱託医用」と印字されている部分が黒くマスキングされているのは、通常タイプの告知書であることを隠すための処置ではないかと推察する。

その後に、表裏一体型の中の「検診書」部分を別に○○が偽造したものと思われる。

しかし、社医診査がなされる場合は、表裏一体型の「検診書」と「告知書」が必要であるため、原告の署名させた「告知書」(甲7号証)と「検診書」(乙4号証)が、実際は表裏一体となっていない別々のものであるのを、表裏一体型の用紙であるかのように装うために、機械コピー等の方法で同じ識別番号を「検診書」(乙4号証)張り付けたのではないかと思われる。


 (5)以上から、本件転換契約にあたり、社医検査はなされておらず検診書も偽造されたものであると考えられる。 
○○がこのような手の込んだ不正行為をしたのは、原告に無断で転換契約をしたためであり、そのことを原告に悟られないようにするためである。

すなわち、社医診査が実際に行われれば、○○が原告や原告の妻に説明した保険料免除の特約を追加するといった説明が、実際はそうではなく転換により新たな生命保険を契約することがわかってしまう危険があったからであると思われる。
  
6 平成12年3月2日
  本社医務部の審査の結果、特別条件でなければ契約申し 込みの引き受けができなくなり、「承諾書」(甲8号証)が必要になった。

○○は、この時までに、原告に無断で転換契約をするた めに、申込書等において、原告の筆跡に似せて各署名を偽造し、また「金丸」の印鑑を購入する等して入手し押印し偽造していた。

承諾書には原告の署名押印が必要であるが、押印については、申込書のものと同じものであることが必要である。

しかし、平成12年3月2日に、原告に承諾書に署名をしてもらう際に、○○が自分が所持している印鑑(申込書等の偽造に用いた印鑑)を差し出して押印を求めるわけにもいかない。

また、押印欄を空白にして承諾書を受け取るのも不自然である。

そこで、あとで申込書等に使用した印鑑を追加して押印することを予定しつつ、追加押印がしやすいように、原告所持の欠けた印鑑をその場で受け取って、2箇所の押印枠のそれぞれ右隅に押印したものである。

そして、帰社後に各押印欄の中の左側付近に申込書等に使用した印鑑を追加して押印したものである。

 7 まとめ
  以上のような一連の事実経過からすると、○○が原告に 無断で転換契約をしようと考えて、各書類の偽造等をしたものであって、「堂々人生・らぶ」への転換契約は原告に無断で○○が行ったものであることは極めて明白である。

また、当該不正行為については、以下の特徴を指摘できる。

つまり、通常社医診査検診書を偽造することはかなりの 困難を伴う。

しかし、被告においては検診書に押印されている福岡メディカルセンターは社内の一機関ではないかと思われる。

そうだとすると、担当医師への出張要請、費用の請求や支払い等は、いずれも被告内部におけるものとして、特別な事務処理手続きが必要でないか、必要であったとしても、外部と関連せず被告内部の事務処理にとどまる。

その結果、事実が存在しない検診書を発行することが容易となり、事後的に被告の外部の者(原告)がそのことを立証することも通常の場合より、困難になる。

また、検診書偽造に使用された社医ゴム印は支社事務所に備え付けられた事務用品であって、容易に使用できたのではないかと思われる。

さらに、偽造を含む一連の不正行為はそれを許容する組織の内部事情があったと考えるのが合理的であり、具体的には、宮崎支社の事務管理を担う立場の社員の協力があったことは想像に難くない。

第2 被告の責任根拠
  1 被告の損害賠償責任の法的根拠として、訴状においては、債務不履行責任を主張した。
    本書面では、この債務不履行責任に加えて、不法行為責任を追加して主張する。

  2 平成12年2月当時、原告と被告との間には、「リードU」という生命保険契約があった。
    被告の募集員である○○は、原告に無断で「堂々人生・らぶ」への転換契約を行っているが、これは、「リードU」を原告の意思に基づかずに消滅させるとともに、「堂々人生・らぶ」という生命保険契約上の債務(保険料支払い義務)を原告の意思に反して違法に負わせるもので、不法行為に該当する。

    ○○が原告に無断で行った転換契約については、被告宮崎支社あるいはその従業員が関与している可能性があるが、そうした内部事情は原告からはわからず、現時点では立証できないため、とりあえずは、○○が不法行為を行ったとするしかない。

  3 ○○は、被告に雇われた被用者であると思われるが、その場合には、本件不法行為は、保険募集、保険契約締結という被告の事業の執行につきなされたものであるから、被告は民法715条により損害賠償責任を負う。

また、被告が保険募集人であれば、保険募集について契約者に損害を与えたものとして保険業法第283条により、被告は損害賠償責任を負う。


第3 損害
 1 原告の主張する損害金額はすでに、訴状で述べたところである。

 2 本書面では、損害の中身についてより具体的に検討してみた。

  被転換契約(旧契約)である「リードU」と転換後の契約である「堂々人生・らぶ」の契約内容を整理して比較してみたが、その内容は添付の「転換契約比較表」のとおりである。

   これを見ると、保険期間が満了した際に、被保険者が生存していた場合の受取額は、「リードU」における金300万円から「堂々人生・らぶ」の169万円と半減している。

   原告は、生命保険に老後の生活資金の確保の意味も持たせたいと考えてそのような保険に加入していた。

この点では、無断で行われた本件の転換契約の内容は、被告の意思(保険への期待、要求)にも実質的に反している。

   保険料は、転換前後で一ヶ月489円と少額の増額にとどまっているものの、それは、「リードU」に存在して
いた転換価格(責任準備金の残高)金140万円が、転換後契約である「堂々人生・らぶ」の終身50万円分、定期4850万円分、遺族年金1650万円分等に保険料に比例配分して充当されたためであり、実質的には保険料が値上げされたのと同じである。


 3 上記の保険期間終了時における受取額の減少という点以外では、保障項目に顕著な相違はない。

しかし、一般には、生命保険は当初(若い時期に)加入した保険を維持することの方が、契約者にとって経済的に有利である。

つまり、契約をやめて別の保険会社の保険に入ったり、あるいは転換契約をする等のほうが、年齢に応じて保険料が上がっていくことや、我が国の経済的状況から、平成2年(1993年)以降予定利率が低下の一途をたどっていること等もあって、契約者にとって経済的に不利になる。

このように、転換契約は契約者にとってほとんど経済的メリットがないものであって、それにもかかわらず、生命保険会社が転換契約を積極的に推進する理由は、運用利回りが予定利率を下回るという所謂逆ザヤを解消するため(自社の収益性向上のため)であることは業界の常識である。  

本件の本質は、このような契約者に不利である転換契約を、新規契約獲得とそれに伴う販売手数料収入を目的として、○○が契約者に気付かれないようにしながら勝手に成立させたという点にある。


 4 したがって、本件転換契約によって成立させられた「堂々人生・らぶ」の支払い済み保険料は損害になる。
   また、被転換契約であるリードUについては、原告の意思に反して消滅させられたものであり、存在していた責任準備金を失わされた結果となり、これも損害となる。
   その他の損害についても、訴状で述べたとおりである。




平成21年9月11日・支社の回答
平成21年9月25日・2回目の内容証明書・・・
平成21年9月30日・本社の回答・・・


[VOON] 本社に電話・今まで意味が分からず対応していた-part1

●10月20日に金融庁に書類を送って訴えた。

平成21年11月13日・本社の回答・・・
平成21年12月7日・本社の回答3-1・・・
平成21年12月7日・本社の回答3-2



第4 被告の悪質性と本件提訴の意味

 1 被告の虚偽説明と不正の隠蔽

 (1)被告が、提訴前の交渉過程において、申込書等の署名の筆跡は原告のものであると主張し、○○が偽造したことを一貫して否定していたのは先に述べた通りである。 

すなわち、平成21年6月から12月までの○○、宮崎支社、本社の対応は一貫して申込書の代筆・代印を認めず「契約者本人の自署であり、住所も契約者が記入した」「本契約は正規の手続きにより成立」と強弁していた。

しかし、筆跡については、○○がことさら原告の筆跡に似せて作成したため、一見すると原告の筆跡のようでもあるが、十分注意してみるなら原告の筆跡と異なるものであることは分かる。

また、本人が自分の自宅住所を間違って記載することは常識として考えられず、さらに「承諾書」に欠けた印鑑とそうでない印鑑が二つ明らかに意図的に枠内に押印されているなどからしても、被告が不正に気付かなかったとは考え難い。

すなわち被告が、申込書等の偽造には気づいていながら、あくまで、偽造を否定、隠蔽しようとしたものとしか考えられない。

 (2)被告は、原告の申込意思に関して、「また、原告は自ら被告宮崎支社に約束の時間に赴き、被告社医による保険診査を行っていることから、本件保険契約へ加入する明確な意思があったものである。」

「さらに特定部位不担保の条件が付きながら承諾書の提出をしているのだから原告による本件契約加入の意思も明確である。」と主張しているが、詭弁である。

    なぜなら、前述のとおり、被告社医による診査の事実はなく、原告は平成12年2月25日、自宅で告知書に署名したに過ぎない。

また、原告は、「告知書」(甲7号証)、「承諾書」(甲8号証)は作成しているが、これは「保険料払込免除特約」という新しい特約を付加するための手続きとして行ったものであって、転換契約の申込をしているという認識は全くなかったものである。


 (3)被告は、「申込受理申請をしたところ、被告本社は、本件保険契約の引受の際に必要な医的情報の収集方法(保険診査)として社医診査の決定を出した」と主張したが、これも全くの虚偽と思われる。

 この主張は、裁判になって初めてされた説明の代表的なものである。申込書等における署名が、原告のものではないことを認めざるを得ない状況で思いついた苦し紛れの作り話としか考えられない。

 先にも述べたように、申込受理申請書は申込者自署欄を伴うが、もちろん原告は、そこに署名してはおらず、原告が署名したという主張もなされていない。すなわち、申込受理申請をした等の被告の主張は、原告は申込受理申請書に申込者自署欄を伴うことを知らないだろうと考えたうえでの作り話であると思われる。

 (4)このように、被告は訴訟開始の前後を通じ、文書偽造による無断での転換契約締結という不正な事実を真摯に直視することなく、虚偽の事実主張を続けている。



 2 本件提訴の意味

生命保険の仕組みや利害の判断が複雑、困難であることを背景に、被告を含めて生命保険会社が、加入者(消費者)の利益よりも自分の経済的利益を偏重する傾向にあり、本件のような不正行為によって消費者が犠牲になっている事例は全国的に少なからず存するのではないかと思われる。

日本を代表する大企業である被告が、不正を指摘されても自己の非を認めず、虚偽の主張による自己弁護に終始するということであれば、社会正義、社会秩序という点においても由々しき問題である。

原告としては、今後、このような社会的問題を是正していくためにも、本件については、事実関係を明確にし、和解ではなく明確な裁判所の判断を求め、そのことを社会的に明らかにしていくつもりである。

裁判所には、個々の事案の解決とともに、社会正義の実現や社会秩序の安定への貢献も期待されているのであるから、原告の提訴の意味についても理解していただき、審理に臨んでいただきたい。


第5 被告に対する釈明要求等の予定
   被告は、下記のような釈明要求等を行う予定であるが、後日(1週間程度後)改めて書類を提出する。


 1 釈明要求

被告は、被告準備書面(3)、第2、3、(1)において、「確かに甲4ないし甲6が原告の自署であることを被告が主張したことは事実であるが、本訴訟継続(*「係属」の誤字かと思われる)後に被告において再度調査したところ、甲4ないし甲5(*「甲6」の誤記ではないかと思われる)について代筆が判明した。」(同書面、10ページ、14行目以下)とするが、

訴訟前にどのような調査をした結果、原告の自署という結論になり、本訴訟係属後にどのような調査をした結果、代筆であることが判明したのか、それぞれの調査の内容、経過について具体的に明らかにしていただきたい。

2 文書提出要求
   被告において、以下の文書を提出していただきたい。

  ① 被告がその存在を主張する原告自署による「申込書」、「被保険者の妻・子に関する告知書」、「保険証券再発行請求書」

    原告としては、そのようなものは存在しないと考えているが、被告が、上記書類が作成されたというのであれば、提出していただきたい。

  ② 被告がその存在を主張する「申込受理申請書」

    原告としては、そのようなものは存在しないと考えているが、被告が、上記書類が作成されたというのであれば、提出していただきたい。


  ③ 社医診査に先立って行われた筈の平成12年2月社医診査予約を証明する記録その他社医審査が実際におこなわれたことを示す関係書類

    原告としては、実際には社医診査はなされていないと考えているが、被告が、社医診査が行われたというのであれば、そのことが分かる関係書類が存するはずであり、提出していただきたい。

  ④ 被転換契約「リードU」(平成9年6月締結)の契約の際の「社医検診書」(比較資料として)

  ⑤ 「社医・嘱託医用告知書兼検診書」用紙
  ⑥ 代筆に関する被告社内規定文書

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